
JR四ツ谷駅のホーム脇に広がる土手斜面でオオアラセイトウの群生が今年も見頃を迎え、通勤客らの目を楽しませている。オオアラセイトウはアブラナ科で、その花の色から別名ムラサキハナナとも呼ばれる。
紫の花が一面に咲く風景は、例年3月下旬から4月中旬にかけて見られる春の風物詩。朝夕の通勤ラッシュ時には多くの人が足を止め、スマートフォンを向ける姿も見られた。駅の利用者からは「通勤途中に目に入る花に癒やされる」「知る人ぞ知るスポット」といった声も聞かれる。
花が咲くエリアは千代田区の管理地だが、人は立ち入ることができない急斜面。10年以上前から、この時期になると花の群生を見ることができるという。SNSでも、市谷かいわいの桜の様子のほかに「ムラサキハナナが咲いた」などの投稿も見受けられる。JR東日本の担当者も「詳細は分からないが、自然に花が増え群生したのでは。SNSの普及に伴い、花を撮影する利用客の方も増えた。安全のためホームから身を乗り出さず、ゆっくりと春の景色を楽しんでいただければ」と話す。
見頃は今週から来週いっぱいまで続く見込み。