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飯田橋に伝統芸能劇場「鶴めいホール」 デジタルサイネージで映像も

「鶴めいホール」内観

「鶴めいホール」内観

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 伝統芸能劇場「鶴(かく)めいホール」(千代田区飯田橋2 )が4月23日、飯田橋に開場した。同ホールは伝統芸能に特化した貸し劇場。運営は九段下劇場。

「鶴めいホール」外観

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 劇場主の大木梨恵さんは、祖父母の代から不動産経営に携わっていた。かねてより長唄に精通していたが、「伝統芸能を次世代に残していきたい」と自社ビルを売却し同劇場の設立に踏み切った。大木さんは「長唄は約300年以上前に歌舞伎の音楽として成立し、江戸で発展してきた三味線音楽。1974(昭和49)年に重要無形文化財に指定された歴史ある音楽だが、演者の高齢化や知名度の低さから継承が難しい現状がある。長唄だけでなく多くの伝統芸能でも同じことが起きているが、文化施設が身近にあることで少しでも今の状況を変えられたら」と話す。

 設立に伴いクラウドファンディングで資金を募った。「伝統を守りつつ、現代の手法を合わせて共存することがこれからの時代には必要。おかげさまで設立前から多くの方に知ってもらえ、応援いただけた」とも。

 同劇場は2階建てで、席数は39席。背景壁にはデジタルサイネージを設置し、演目に合わせて日本庭園などの映像を流すという。「劇場としてはコンパクトだが、この大きさだからこそ表現できる音の響きがある。伝統と現代の技術を合わせることで、当劇場でしか観ることのできない演目を楽しんでもらいたい」とも。

 雅楽や能楽、長唄などの古典芸能以外に、若手演者とのジャンルを超えたコラボレーションやオンライン配信なども積極的に行う予定。学生や子どもに向けた伝統芸能ワークショップも検討するという。「伝統芸能を愛する一人として、さまざまな切り口で良さを伝えていきたい。普段なじみのない人でも、祭りばやしを聞くと、どことなく懐かしさを感じるはず。伝統芸能だからといって身構える必要はなく、気軽に楽しんでもらえれば」と呼びかける。

 利用可能時間は11時~21時(土曜・日曜・祝日は21時30分まで)。

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