2月14日から15日にかけての大雪・雨・強風などの影響により、桜の名所として知られる千鳥ケ淵でも桜の倒木や枝折れなどの被害が発生した。
千代田区の発表(18日)によると、桜の倒木(根こそぎ)は千鳥ケ淵緑道周辺のお堀ののり面(環境省管理)1本、外堀公園土手沿道(区管理)1本、代官町通り(同)1本、東郷元帥記念公園(同)1本の計4本。区内各所では数十件の枝折れが発生。17日現在、区には警察や区民から約40件の通報が寄せられており、区では通行に支障が出ないよう撤去・整理などの対応を行うほか、桜の季節を控え、花見に影響が出ないよう対応を検討・実施していくという。
千鳥ケ淵を訪れていた女性は「チラッとニュースで見て様子を見に来たが、ここまでひどいとは思わなかった。(折れた枝に)つぼみがたくさん付いていたのにかわいそう」と被害の大きさに驚きを隠せない様子。「今年もきれいに咲いてくれるといいが」と祈るように眺めていた。
東京地方の桜(ソメイヨシノ)の開花宣言の基準となる標本木がある靖国神社では、細かい枝が折れる程度で桜の木に大きな被害はなかったが、クスノキやヒマラヤスギ、梅の木などの枝折れが多数発生。現在、散乱した枝の処理のため本殿裏手への立ち入りを禁止している。