防衛省技術研究本部(新宿区市谷本村町)は11月7日、グランドヒル市ケ谷(市谷本村町)で開催中の「平成19年度研究発表会 防衛技術シンポジウム」の展示セッション内で、ネット上を中心に話題となっていた「防衛省ガンダム(先進個人装備システム)」を発表した。
同システムは、先進のITを駆使したウェラブルコンピューティングのミリタリー版で、陸上戦闘の際に隊員が着用する防弾チョッキやヘルメットなどの装備。ヘルメットの内蔵ディスプレーには、他の場所の状況映像やGPSによる位置情報、身体状況モニターなどが映し出され、フル装備時の重量は10キロにもなるという。
会場には同システムが3セット用意され、マネキン、自衛隊員がそれぞれ着用。残りの1セットは来場者が参加できる模擬銃射撃の際に試着できる。会場は関係者や報道陣、学生など多くの来場者があり、活況を呈している。同省技術研究本部の福田防衛技官は「インターネットからの反響の大きさに驚いている。今年度は初めて報道のテレビカメラが入ることもあり、防衛省の活動がより国民に伝われば」と話している。
先月末に同研究本部が発表会の案内を公開、研究員の一部で「ガンダム」と呼ばれていたシステムを展示するにあたり「ガンダムの実現に向けて(先進個人装備システム)」と明記したところ、アニメ「起動戦士ガンダム」のファンらによって「防衛省がガンダムを開発中」との情報が流れ、「2ちゃんねる」や「mixi」に多くのスレッドが立つなどインターネット上を中心に話題となっていた。
展示時間は7日=10時~18時30分、8日=10時~16時。