トーハン(新宿区東五軒町)は10月1日より、中小書店の店頭活性化を支援し学生の就労体験をサポートする「『書店×デザイン』=∞プロジェクト」を実施する。
同プロジェクトでは、デザインを学ぶ学生が店頭活性化・販売促進を図る目的で装飾品やPOPなどを制作し、書店内にディスプレー。学生に作品発表の場を提供するとともに、書店との打ち合わせを体験してもらうことでデザイナーとしての就労体験をサポートするほか、書店にとっては、従来にない発想による店内ディスプレーで新規顧客の開拓と店頭活性化による集客力アップが期待できる。
初めて実施した昨年は、国立市内の書店で開催し、日本大学芸術学部デザイン学科の学生が参加。2回目となる今年は規模を拡大し、西武池袋線沿線の4書店とJR中央線沿線の5書店で開催する。
西武池袋線の4書店では、日本大学芸術学部デザイン学科の学生が技術と発想力を駆使して各書店の課題に取り組み作品を制作。同校の木村政司教授が総合ディレクションを担当し、授業の一環として組み込まれている。
JR中央線の5書店については、中央線のまちづくりを支援している地元デザイナー集団「中央線デザイン倶楽部」が企画から運営、PRに至るまでプロジェクトを全面的にバックアップ。各書店を担当する学生デザイナーが「ホンヤデプロジェクト」の名称の下、ワークショップの開催や街のおすすめ読書スポットを紹介するなどで、「デザインを生かして本屋さんの楽しみ方を提案」する。
今回参加する学生らは、5月ごろから打ち合わせを始め準備を進めてきた。同社広報室の伊藤さんは「昨年は初めてということもあり、いろいろと反省点もあった。なかなか1回で結果が出るものではないので継続することが大切」と話す。
実施は10月31日まで。