食物アレルギーのある子どもや家族に向けたイベント「第5回アレルギーフレンドリーブッフェ」が、9月28日、半蔵門で開催された。企画は、食物アレルギー特化型メディアを運営するイートイズ（中央区銀座）。

「アレルギーフレンドリーブッフェ」イ―トイズの細川真奈社長

　同社の細川真奈社長は、自身も重度の食物アレルギーであることなどから、アレルギーナビゲーターとして活動する。「アレルギーがあっても食をあきらめる必要はなく、明るく楽しく前向きに過ごせることを伝えたい」と話す。同イベントは、その活動の一環として、卵・乳製品・小麦を使わない特別メニューをブッフェ形式で提供する食のイベント。食物アレルギーを持つ人やその家族・友人らが参加し、抽選で選ばれた約90人が参加した。

　料理は、コープマイシェフ専属料理人の遠藤恭徳さん、ヴィーガンスイーツ専門店「hal okada vegan patisserie（ハル オカダ ヴィーガン パティスリー）」のシェフパティシエの岡田春生さんが担当し、食事・スイーツ合わせて20種類以上を提供した。細川社長は、「日頃、さまざまな制限の中にいるお子さんも、今日は自由に食事やスイーツを楽しんでもらいたい。年々アレルギーフレンドリーな商品も増え、SNSなどで共有できる環境も整いつつある。互いに情報共有し楽しみながら、企業や活動している人を応援してもらえれば」と呼びかけた。

　参加者は「ビュッフェを楽しめるのは貴重。思い切り食べたい」「今回ようやく参加することができた。どれを選んでも安心して食べられてうれしい」と話していた。

　会場には、森永製菓（港区芝浦1）やにんべん（中央区日本橋室町2）、みたけ食品工業（埼玉県戸田市本町1）など、アレルギー対応商品を手がける企業も出展。商品の紹介や試食、サンプリングを通じて、参加者にアレルギーフレンドリー商品の新たな出合いを届けた。味の素冷凍食品（中央区京橋1）の担当者は、「米粉で作った餃子など、食物アレルギーに配慮した商品をより多くの方に知っていただく良い機会になったのでは。食の制限で悩む方に届いていれば幸い。細川社長と一緒に、皆さんの力になれる活動ができれば」と話す。細川社長も「食べる楽しさを共有する場を、これからも広げていきたい」と意気込みを見せた。