「マッスルスーツ」商品化へ向けて-東京理科大がベンチャー企業創立

「イノフィス」を創立した菊池製作所の菊池功社長と東京理科大学工学部第一部機械工学科の小林宏教授

「イノフィス」を創立した菊池製作所の菊池功社長と東京理科大学工学部第一部機械工学科の小林宏教授

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 東京理科大学(新宿区神楽坂1)は2月27日、菊池製作所(八王子市)と創立したベンチャー企業「イノフィス」(本社=葛飾区、同大学葛飾校舎内)についての記者発表会を行った。

「マッスルスーツ」を着用した小林教授

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 同社は、同大学工学部第一部機械工学科の小林宏教授の研究成果である世界初の着用型筋力補助装置「マッスルスーツ」の商品化を図ることを目的に、昨年12月に創立。マッスルスーツをはじめとする人間を物理的に支援する装置を開発し、「生きている限り自立した生活」を実現するため、技術的かつマーケティング的な観点からスクリーニングを行い、大学発の技術シーズに関わる課題解決、製品化・事業化を目指す。

 小林教授が2001年より研究を続ける「マッスルスーツ」は、空気圧式の人工筋肉が装着された装置で、着用し加圧することによって人間の動きを補助する役割を果たすウエア。人工筋肉はゴムチューブにPET繊維の網をかぶせた2重構造で、ゴムチューブに空気を送り込むと伸縮性のあるゴムチューブが太くなり、伸縮しない網の長さが太くなった分だけ縮む仕組みとなっている。

 着用し腰を補助することにより、介護現場での抱きかかえや物流現場での荷物の持ち上げなどが楽に行えるようになり、昨年は訪問入浴介護の現場に110台を提供。現在約500台を受注しているという。

 本年度中に一般市場へ投入。2016年以降、海外市場への投入を目指す。

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