2009年7月4日の営業を最後に一時閉店していた喫茶店「トレド」が6月5日、東京理科大学の新施設「PORTA(ポルタ)神楽坂」1階で「2丁目食堂 トレド」(新宿区神楽坂2、TEL 03-6280-7079)として営業を再開した。
神楽坂・小栗通りで1972(昭和47)年から営業を続けてきた同店は、創業当時からつぎ足し続けてきた名物「つぎ足しカレー」がさまざまなメディアで取り上げられ、一時閉店間際には多くの人が詰めかけ、連日行列ができるにぎわいを見せた。一時閉店により「37年つぎ足しカレー」は途絶えてしまったが、店主の矢留楯夫さんは今年4月からカレーのストックを開始。「2カ月」つぎ足しカレーとして提供を始めた。
新店の店舗面積は10坪。以前の店舗と同じような配置に仕上げるよう依頼したという店内には、広めのテーブル席も設け、カウンター席には「作った人の息子さんから連絡があり、手直ししてもらった」という旧店舗で使っていた革張りの丸椅子を使用。新たにアルバイトスタッフを採用し、神楽坂2丁目町会の法被をモチーフにしたユニホームも新調した。席数はカウンター席とテーブル席を合わせた20席。
主なメニューは、つぎ足しカレー(800円)、トレドライス(850円)、スパゲティインディアン(800円)、各種定食(900円)、オムライスカレー(1,000円)、コーヒー(350円)、生ビール(グラス=350円、ジョッキ=600円)、ハイボール(500円)など。若い世代や子ども連れ、観光客もターゲットに据え、「お子さまオムライス」(600円)や「神楽坂弁当」(1,500円)、テークアウトメニューも用意する。
新規客をはじめ、矢留さんの同級生や夫妻が今春まで仮住まいをしていた早稲田の町会の人らも続々と訪れ、にぎわいを見せる同店。営業再開の連絡を受け、遠くは兵庫、大阪からも再開を喜ぶ連絡があったという。
「せっかく来てくれても忙しくてゆっくり話もできず申し訳ない」と矢留さん。「皆さんがゆっくりできる店にしていきたい」と話す。
営業時間は11時ごろ~15時、17時~21時ごろ。