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最新の「帰宅支援マップ」、タイトルから「震災時」を削除 日頃からの対策を促す

帰宅支援マップ首都圏版

帰宅支援マップ首都圏版

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 昭文社(千代田区麹町3)が2月18日、「帰宅支援マップ首都圏版」の最新版を発売した。

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 同書は災害発生時に交通機関が止まった場合、帰宅困難者の安全な帰宅をサポートするための地図。東京都選定の帰宅支援対象道路や隣接する県の緊急輸送路を中心に、同社が独自に選定した12のルートを紹介する。被災地から自宅まで安全に行動するためのポイントをまとめた「震災時帰宅マニュアル」や、震災発生時にオフィスにいた場合、地下街にいた場合など状況別の対処法をまとめたコラムなども収録。

 最新版はタイトルから「震災時」という文言を外し、日頃からの対策に関する記述を拡充。危険箇所や休憩ポイント、水飲み場などの情報もアップデートしている。

 同書は初版発売の2005年から2カ月で57万部の売り上げを記録。その後は毎年5万部から10万部で落ち着いていたが、震災のあった2011年には前年比約1.5倍の18万部を売り上げた。現在でも大きな地震があると問い合わせが多くなるという。

 累計発行部数125万部を数える同書は、スマートフォン向けのアプリ版も配信中。アプリは帰宅支援情報が掲載された地図に、GPSを利用し自分のいる位置が確認できるほか、帰宅方向を地図上に表示し、歩いてきた道のりの軌跡表示も可能。本体格納型のため、一度ダウンロードすればオフラインでも使用できる。

 同社は東日本大震災から5年の節目に当たり、「社員、著者、関係者が自ら被災したり、動揺したりした中、何ができるかを模索し、プロジェクトとして復興支援の地図を制作してきた。従来の地図の仕様も見直し、震災前後の姿を伝えられるようにした」と話す。ウェブサイト上でも復興に関するコラムを公開し、社としての思いを発信している。

 価格は800円(税別)。アプリ版は3月14日まで特別価格120円で配信中。

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