ブライダルやホテル、鉄道業界などを専門に学ぶ東京観光専門学校(新宿区市谷田町)では、昨年より学生プロデュースによる「本物の結婚式」を実施している。
同校内には、ブライダルサロンやチャペル実習室、レストラン実習室、メークルーム、エステルームなどさまざまな施設や設備を整えており、ブライダルビジネス学科では2年間の在学中に5回のブライダル関連イベントを開催。うち1回が「本物の結婚式」となる。同企画はリアルな現場を手がけることにより、実社会で通用する人材の育成を目的としている。
「本物の結婚式」では、同学科の学生が総合的なプロデュースからメーク・ヘアメーク、エステ、ネイル、音響、照明、会場コーディネート、着付け、フラワーアレンジメント、宴会サービスなどのすべての分野を担当。校内の施設や設備を使用するため、挙式カップルは(引き出物の費用以外)会場費用やドレス、料理、装飾花など一切の費用がかからない。
昨年10月に行われた「本物の結婚式」では、生徒らから「本物のお客様に接して緊張感を味わえた」、挙式を上げたカップルから「最初は恥ずかしかったが当日はやってよかったと思えた」との声が聞かれたといい、同校担当者は「学生同士だと馴れ合いが生じるが、本物のお客さまに接することによって気が引き締まり、ホスピタリティー、サービスの向上につながる」と期待を寄せる。
今年の「本物の結婚式」は10月18日。これまで準備を進めてきた応募の中から選ばれたカップルと生徒らは、あと2回の打ち合わせをもって当日を迎える。