東京・神楽坂に本部を置く和定食チェーンの大戸屋(新宿区岩戸町)は12月30日、正社員採用枠の拡大を発表した。
採用対象者は、「内定を取り消された学生」や「解雇された派遣社員や正社員」。採用職種は「店長候補」で年齢は不問。仕事内容は「接客及び調理」で、採用規模は最大100人を予定し、同社の「正社員」として採用する。
「景気後退や雇用不安が高まる中での『社会貢献の一環』」だという今回の採用枠拡大について同社・人材開発採用担当の金子さんは「こういう状況下での採用枠拡大は初めて。大戸屋の企業理念を共有できる人材に期待したい」と話す。
学生の内定取り消しや「派遣切り」などの報道が相次ぐ中、「白木屋」「魚民」などの居酒屋チェーン展開するモンテローザ(武蔵野市)は同19日、契約解除の失業者を対象に最大500人の正社員採用を発表。回転ずしチェーンの元気寿司(宇都宮市)も同25日に、解雇された派遣・正社員を対象に採用募集枠を最大100人拡大するなど、社会貢献や「いい人材を確保する好機」ととらえる企業や団体も現れている。