靖国神社(千代田区九段北3)境内のイチョウが鮮やかな黄金色に染まり、見頃を迎えている。
同神社の参道は古くから季節の名所として親しまれてきた。大鳥居から第二鳥居まで続く並木道では、色づいた葉を見上げながら歩く人や、写真に収める参拝者の姿が目立つ。
イチョウは「生きた化石」と呼ばれるほど長い歴史を持つ樹木で、日本と中国の一部に自然分布が確認される。人の手によって各地に植えられ、現在では世界中で見られるようになった。公害や火災に強く、秋の黄葉が美しいことから、東京都の木に選ばれ、街路樹としても広く利用されている。
境内奥の神池庭園では、モミジやカエデが徐々に赤く色づき始め、穏やかな池を背景に紅葉も楽しむ人々が行き交っている。