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神楽坂のドーナツ店を舞台にした映画公開 全シーンを神楽坂で撮影

映画「ドーナツもり」ワンシーン

映画「ドーナツもり」ワンシーン

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 神楽坂に実在するドーナツ専門店を舞台にした映画「ドーナツもり」が12月2日、公開された。

映画「ドーナツもり」ワンシーン

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 監督はCMディレクターでもある定谷美海(じょうやよしみ)さん。ドーナツの穴に、人間らしい愛おしさを感じたのが始まりで映画を製作した。コミュニケ―ションのあり方を、定谷監督自身が今一度見つめると同時に、多くの人にも見つめてもらいたいという思いを込めた。

 定谷監督は「人にもドーナツにも穴がある。生きる中で傷つき不安に思う時もあり、さまざまな理由で欠けた部分が穴となって存在すると思う。映画の登場人物たちが抱える悩みや喜びなどを通して、不完全な人間らしさに魅力を持たせられれば。実はドーナツの登場シーンは少なく、会話が中心。あらゆる要素からドーナツの穴やフォルム、テクスチャーを感じてほしい。皆さんに、いつか『あの映画が大丈夫と言ってくれていたな』と、ふと思い出してもらい、明日を気持ち良く迎える助けになるような映画になれれば」と話す。

 告知の意味も含めてクラウドファンディングで製作費用の協力を呼びかけたところ、「想定以上の応援の声があり驚いた」という。撮影は全て神楽坂で行った。「製作は全部が大変だったが面白かった。店や街をはじめ多くの方の協力もあり、全シーンを神楽坂で撮影できたので皆さんに感謝を伝えたい。撮影場所には、奥神楽坂と呼ばれる狭い地区を中心に選んだ。住人の方や土地になじみのある方が見ると『あの公園だ』などと、場所が分かるシーンも多い。ストーリーはもちろん、撮影場所の土地感も楽しんでほしい」とも。同作品のメインビジュアルを担当した写真家の大林直行さんの写真展も、ロケ地の一つである神楽坂のカフェ「elm green coffee(エルムグリーンコーヒー)」で12月9日~11日に開く。

 上映館はアップリンク吉祥寺(武蔵野市)。館内では、実際に「ドーナツもり」で販売する「ドーナツ」(410円)も販売する。定谷監督は「初めて食べる方も常連の方も、ドーナツを片手に映画を楽しんでもらえれば」と笑顔を見せる。

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